ダメ出しするダメなオタク

ソルシエ再々演とDVD待ってる

共感できなければつまらないか

推しの舞台を観に行った。

ああ、小劇場ってこんな感じだよね。

と思わされる内容だった。

ラストの展開に全くついて行けず終演後「意味わかんねー身内向け舞台だったわ」とリア友にLINEで愚痴ってたけど、TLに流れる感想ツイートを見る限りどうやら仏教色が強いらしい。

仏教。

日本生まれ日本育ちなら親しんだ宗教や価値観なんだろうけど我が家はキリスト教

もしかしてこれは私には持っていない考え方で構成されてるだけで、そんなに変な展開じゃなかったのか?

 

そもそも自称無宗教な日本のみなさんはキリスト教色の強い舞台を観てどう思っているんだろう。

海外ミュージカルなんてベースにキリスト教があるのが一般的だ。シスターアクトもサウンドオブミュージックもレディベスも、私の隣で観てた友達は何を思って何を理解していたんだろう。

ノートルダムの鐘を見た時

「オープニングで煙出しながら振ってたの何?」

と聞かれた。あれは香炉だ。乳香つまりフランキンセンスを焚いているんだよと説明したけど、まずなんでなのかという劇中での常識が無いと分かった。

三人の博士が星に導かれてイエス様の誕生を祝いに来るんだけどその時の贈り物が黄金乳香没薬。

幼稚園の劇で身につけた知識は日本の実生活においてあまり役に立たないけど舞台オタクをする上でたいへん役立っている。 

文化とかものの考え方の底辺になってる宗教。それを知らずにどれだけ受け取れるんだろう。演じる側もどれだけ発信できるんだろう。

 

私の中にどれくらい仏教があるんだろう。

少なくとも誰かの発言した「仏教色が強かった」が何を指すのかすらわからなかった。

 

自分に無いものを受け取るにはアンテナを高くしてなきゃ難しい。仏教と同じくらいお笑いも知識がないから他の観客がどこで笑ったのかわからない。

わからない共感出来ないをつまらないくだらないと判断してしまった。

もし知識があれば面白かったんだろうか。トンデモ展開だとは思わなかったかも知れない。話をそれなりに理解して「やっぱり推し君は可愛いわ」と笑って感想が書けたかもしれない。

私の抱いた感想も分かる人からすれば「バカにはこの価値がわからないな」と笑われるのかも。

ウィキッドの宗教色の強さを友達がわからなかったように、私もあの舞台がわからなかった。

 

分からないことが分かった。

だから観に行って良かった。

 

知らないものを価値の無いものと思い込むのは損なんだろう。

推しのセリフの意味が分かる日がいつか来るようになる事を神に祈ろう。